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そんな存在がこの世にいる訳が無いと、ずっと・・・そう思っていた あの者を疑っていた訳ではなく ただ・・・・全てを鵜呑みにする事が出来なかった あまりにも・・・・ その、あまりにも哀れな存在がこの世には在るのだと―――・・・思いたくなかったのだ 其の参の参・『咎生い』の所在〜武田信玄〜 ()が真田幸村に拾われて丸一日が過ぎようとしたその頃。丁度、『甲斐の虎』こと武田信玄が猿飛佐助を連れて、彼女らが居る真田家武家屋敷へと辿り着いた時だった。 来方の目的は、つい先程聞いた佐助の報告を確かめる為である。 †・†・† ――約二時半前―― 「何と。幸村が童を拾ってきたじゃと?」 「そーなんですよ大将。いやー、いきなり子供抱えて半泣きで登場された時は俺様もう吃驚」 幸村が保護した子供の容態も落ち着いたようだったので、佐助は子供の面倒を幸村に任せ、彼の上司の上司にあたる信玄に事の成り行きを簡潔に報告する為、此処上田城にやって来ていた。 報告が終えるや否や、信玄が少々苦い顔をした。 それもそうだろう。あんな人気の無い場所で小さな子供が倒れていたのだ。これを不思議と思わずして何と思うのだろう。 あの辺りは完全な獣道。忍が使うならいざ知らず、人が使うには不便過ぎる道なのだ。それどころか其処に道がある事すら、一般の者では知らぬ者の方が多い。 果たしてそのような場所に、十とそこそこの子供が行き倒れたりするだろうか? それに・・・時期も悪かった。 武田軍は伊達軍との戦を間近に控えており、そのための準備ももう間も無く終わる。彼らの本拠地の一つである上田城は、戦場となるかも知れないのだ。そんな場所に素性の知れない者、特に子供なぞ置いて置ける筈が無い。 『目が覚めたら其処は戦場でした』では洒落にならないのだ。 童が上田城にではなく、多少なりと距離を取った場所にある真田家の武家屋敷に運ばれたのは、それなりに童の身を配慮しての事。 「・・・・のう、佐助や」 先程まで苦い顔をしていた信玄が、おもむろに口を開く。がしかし、その先の言葉がなかなか出てこない。 佐助は怪訝そうな表情を微かに浮かべつつも、言葉を急かすような事はしなかった。きっと突然の事で頭を悩ましているのだろう、と心中にてこの上司を気遣っていたからに他ならない。 「ひょっとすると、その童・・・・娘ではなかったか?」 信玄がやっと続きを口にしたと思って聞き入ってみれば、予想だにしなかった問いに佐助は固まる。 「――――へ?・・・あ、いやー如何だろ?確かめてないから分からないなぁ」 「では、その童の名は『』という名ではなかったか?」 佐助が一瞬うろたえて返答すれば、すぐさま次の質問が返ってきた。 「ん〜〜〜・・・・すまねぇ大将。俺は子供の手当てを女中に頼んですぐこっちに来たから・・・・・あ、旦那なら知ってるかもよ」 「そうか、それならば仕方が無い。佐助準備せいッ!!幸村の元へ行くぞぉお!!!」 「エッ!マジで!?今から!!?」 そう決断した途端、先程まで歯切れの悪かった信玄が何時も通りの豪快っぷりで出かける支度をし始めた。 佐助はその様子を何か複雑そうに見つめ、小さくため息をつく。 「(さっきまで沈んでいたと思ったらすぐコレだ。本当に切り替えの早い師弟だコト!)」と心中愚痴りながらも、自らも真田の武家屋敷へと戻る支度を始める佐助だった。 †・†・† 武家屋敷に着くや否や、屋敷からドタドタと落ち着きの無い様子で幸村が現れる。 慌てて信玄達の元に駆けつけようとした幸村だったが、慌てすぎて足を引っ掛け、ものの見事にすっ転んでしまった。 信玄はそんな幸村を見て素晴らしいほど豪快に笑い、佐助は「あちゃー・・・・(呆」と言いながら、掌で顔を隠す仕草をするのだった。 「戦も迫ったこの大事な時に・・・・・・・この幸村、まっこと感謝感激でござるッ!!」 「うむ、出迎えごくろう。・・・・・少し確かめたい事があってな」 「?確かめたい事・・・・で、ございますか?」 幸村の頭に無数の?が浮かぶ。それは信玄の隣に居る佐助も同じであった。 この話題をしてからというもの、少々信玄の様子が何時もと違う。何処がと問われて言葉で答えられるものではないが、感覚的にそう感じるのだから仕様が無い。 「幸村よ、御主が拾った童に会わせてはくれまいか?」 ―――確かめねばなるまい。 その童が、御主が長年探し続けていた御子であるか如何かを・・・・・ 『咎負い』であるかをな のう・・・ 謙信よ |
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親方様登場ー!そして佐助出番少ねぇーーー!! ついでにちゃんも出てないぞ☆(死ね。 佐「ホントだね。何やってんだか(溜息」 ハイ佐助くん、そういう事言わない。あと溜息つかない。 この連載の幾つかのキーパーソンに謙信様が居たりします、てかまだ出てきてないけどこの人実は重要です。 他にも重要人物とかいるんですが、まだちょっと時間掛かりそうなんで今度ご説明します。 地理的設定に無理があったので、『躑躅ヶ崎館』→『真田家武家屋敷』に変更しました。 (最新加筆修正:08.9.9) |