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人は何故か 争いが絶えない 何も失いたくないくせに 時に平気で何かを奪う 奪われれば嘆き悲しみ 憎しみ 奪い合う事がある ――――ならば 一体誰が その流れを止めるのだろう・・・? 其の七・『とがおい』の願い〜当人とその他との温度差〜・前編 「・・・こりゃまた、一体如何なってるのかねー」 佐助は一人、戦場と化した上田城門前の広場を見下ろす形で眺めていた。 佐助には何故このような現状になったのか理解する事は出来てはないが、今が如何いった状況であるかはおおよそ理解出来ている。この程度の現状把握が出来なくては忍頭なぞ務まる筈もない。 今この場所、この空間は最早、武田と伊達の『戦』などではなくなっていた。 これは、伊達の双竜と素性の知れない少年との『ほぼ一方的な蹂躙』。 あの双竜は恐ろしく強い。何度も戦場で命のやり取りをしているのだから、その強さを自分は痛いほど熟知している。一人一人でも厄介な相手が、共同戦で向かってくるほど恐ろしいものはない。 そうであるにも関わらず、薄緑の少年は蒼き双竜に蹂躙の限りを尽くしていた。 その異様な光景に、予想すら出来なかったこの状況に、ぶわっ、と泉が湧き出るが如く恐怖がこみ上げてくる。吐き気さえした。自分は傍観しているだけだというのに、よりも幼い少年なのに、少年が狂笑する光景を見ては気が狂いそうになる。 本当にとんでもないほど、強い、強い、殺気。 彼らだけでは絶対に勝てないと、思えるほどに・・・。 †・‡・† 目の前では、今尚一方的な暴力が振るわれている。 こんなのものを誰が願った? こんなものを誰が必要とした? 少なくとも―――私は、こんなものいらない だから止めてくれ もう夢なんて見ないから もう誰かに縋ったりもしないから だから――― 戦いを・・・止めてくれ †・‡・† 政宗の脚は、もう限界に近かった。彼の脚には幾つもの小さな氷柱の欠片が肉に食い込んでいる。 満足に動く事も出来ない状態の自分の脚を眺める政宗は、苛立ちのまま舌打ちをする。 そんな限界の状況でさえ、少年は彼らを立ち止まらせはしない。 「そぉら、今度はちゃんと逃げてみせろ、よッ!!」 狂笑する少年の叫び声を合図に、一瞬にして姿を現した二、三本の巨大な氷柱が勢い良く放たれる。 政宗は苦虫を噛み潰した顔で六爪を巧みに使い、飛来してきた氷柱を尽く砕いた。が、砕かれた破片はまるで生き物のように不規則不自然な動きで政宗を翻弄しつつ、彼の脚を深く突き刺す。堪らず、政宗は己にしか聞き取れない程の極小の呻き声を漏らした。 痛みで時折霞んでしまう意識でも、今のこの状況を冷静に、かつ的確に政宗には断言できる事が一つだけあった。 これは。ただの一握りの勝算も無い戦いなのだと。 喩え此処に信玄公や真田幸村達が駆けつけようとも、あの化け物じみた少年の前ではやんちゃな悪戯をしでかす悪餓鬼にしかならない。それ程の力の差が、少年と己等にはあるのだ。 どんなにその現実が信じられずとも、それは紛れも無く只一つの事実にして真実。この勝負の先にある未来は、決して覆る事はない。 「・・・終わりだな。何だ、案外弱いなお前・・・ッ!?」 ザクッと、 突如、直径30cm以上もある大型の手裏剣が少年と政宗との間の大地に勢い良く突き刺さった。 「はいはいそこまでね〜♪やほー、独眼竜の旦那と右眼の旦那ぁ」 投射方向に目線をやると、門の瓦屋根の上にはつい先程まで居なかった筈の、迷彩服に身を包んだ茶髪の男がへらへらと笑いながら佇んでいる。 「・・・・何だお前。お前も『縁(よすが)』の手駒か?なら容赦しねぇーぞ」 「『よすが』?惜しい。『かすが』なら知ってるんだけどなー、『よすが』は知らないなぁ俺様」 「まぁいいか。邪魔する奴は・・・全潰しだ・・・!」 「結局潰すんかい!まぁ、たしかに?そっちの方が楽っちゃ楽だしねぇ〜」 お互いに臨戦態勢を構え、 「佐助ェェ――!今加勢するぞぉぉお―――ッッ!!」 佐助に遅れて到着して来た幸村の咆哮を合図に同時に攻撃を仕掛け、今まさに忍と少年の力は激突せんとしていた。 その時―――― 「止めろぉぉおおおおおおおッッッ!!」 静止の悲鳴と共に『世界』は、眩く光る純白に染め上げられていった・・・。 |
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相変わらずの亀速度での進行ですが、ちょっとずつ進んでます(当たり前だ。 今回は短めで佐助と玄武君がメインっぽいですね。 政宗は出てるけど何かやられちゃってるしで・・・あぁもうファンの方々本当に御免なさいッ!そして出番無くて御免ねこじゅさんッ!!(平謝。 ・・・ってか出張るな、佐助。如何やら自分は佐助が一番(今んところ)書きやすいようです。 頑張れ〜無印主人公ズ(笑。それから夢主も頑張れ〜(ココ重要。 (最新加筆修正:08.9.9) |